Muybridge’s Twist

2014-, チャコール, クレヨン, 写真, キャンバスコラージュ

オノデラの作品には『古着のポートレート』から始まって『Transvest』、『Eleventh Finger』など身体性への問いを見いだすことが出来るが、このシリーズでは今までのオノデラの技法を大きく展開させ、写真やデッサンによる特大のコラージュ作品で身体にせまっている。
オノデラは言う「画家や彫刻家の仕事は自身の身体の延長として、身体性がより素直なかたちで作品に内包されるが、写真の場合は被写体、そしてカメラという機械の2つに制約される部分が多く、作家の不器用な体というのものが結晶しにくい。仮に写真家がシャーマンになって、機械を使いながらも魔法のように身体性を盛り込んだイルージョンを作りあげたとしてもだ。ところで19世紀のエドワード・マイブリッジが人間や動物の動きを細かく連続撮影することで今まで誰も見た事のない動きを定着することに成功した。カメラが我々の視覚能力では捕らえられないなイメージを提示できたのだ。当時はどのような驚きだったであろう。
私はさらに一歩進めて、身体とムーヴメント、ひとりではなく、複数の人間の動きをひとつの像として定着できないかということをアナログ作業で試みた。静止画像である写真を使いながら、振り付け師のようにコレグラフィーすることは可能だろうか?それらの身体は大きくねじ曲げられるだろう。」
この作品は撮影、デッサン、コラージュ、そしてまた撮影、プリント、コラージュと何度もプロセスを積み重ねた多層的な作品で、最終的にキャンバス上にコラージュされ仕上げられている。何より3m、4mその大きさとワイルドな質感にインパクトがある作品である。

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Paris